6月21日頃の夏至って、一年で一番昼が長いのに、全然8月みたいに暑くないですよね。
むしろ梅雨でじめじめしてて、「夏至なのになんで?」って不思議に思ったことありませんか?
実は、これにはポットでお湯を沸かすときと同じような、面白い理由があったんです。
夏至って、どんな日なの?
夏至は、一年で一番太陽が高く昇って、昼の時間が長くなる日です。
東京だと、夏至の日は約14時間35分も昼が続くんですよ。
冬至と比べると、なんと4時間以上も昼が長いんです。
これだけ太陽の光を長時間浴びるなら、めちゃくちゃ暑くなりそうですよね。
でも実際は、6月下旬より8月の方が断然暑い。なんでこんなことになるんでしょうか?
なぜ夏至が一番暑くないのか?主な理由
理由1:ポットの水が沸くまでに時間がかかるのと同じ
想像してみてください。ポットの電源を入れても、すぐには水が沸きませんよね。
電熱線はすぐに熱くなるけど、水が温まるまでには時間がかかります。
夏至も同じなんです。
太陽の光(電熱線)は6月に一番強くなるけど、地面や海水(ポットの水)が温まるには時間がかかるんです。
だから、実際に暑くなるのは1〜2ヶ月後の8月になるんですね。
理由2:日本は梅雨だから雲に邪魔される
6月の夏至の時期は、ちょうど梅雨真っ最中です。
雲が太陽の光を遮るので、せっかく昼が長くても、実際に地面に届く光の量は少なくなっちゃうんです。
これは、ポットの上に布をかけているようなもので、熱が伝わりにくくなるんですよね。
理由3:地面が蓄える熱には限界がある
地面や海水は、太陽の熱をゆっくりと蓄えていきます。
夏至の頃から蓄え始めて、8月頃にやっと「もう限界!」というくらい熱くなるんです。
これも、ポットの水がじわじわ温まって、最後に一気に沸騰するのと似ていますね。
世界各国ではどうなの?
面白いことに、この「夏至なのに暑くない現象」は、世界中で共通してるんです。
ヨーロッパでも、6月の夏至より7〜8月の方が暑くなります。
北欧のスウェーデンでは、夏至の日に「ミッドサマー」というお祭りをしますが、やっぱり8月の方が暑いそうです。
逆に、砂漠のように水分が少ない地域では、この時間差が短くなります。
砂は水より温まりやすいので、夏至に近い時期に暑くなるんですね。
関連する面白い豆知識
豆知識1:南半球では逆になる
南半球のオーストラリアでは、6月21日は冬至で一番寒い時期なんです。
そして、12月21日が夏至で一番昼が長くなります。
でも、やっぱり夏至より2月の方が暑いんですよ。
地球のどこでも、この「時間差」は共通してるんですね。
豆知識2:昔の人も気づいていた
江戸時代の人たちも、この不思議に気づいていました。
「夏至過ぎて暑さかな」という俳句があるくらい、昔から「夏至の後に暑くなる」ことは知られていたんです。
豆知識3:夏至の満月は一番低い
夏至の日に満月が見えると、その満月は一年で一番低い位置に見えます。
太陽が一番高いときは、月は一番低くなるんです。
これも面白い自然の仕組みですよね。
まとめ
夏至が一年で一番暑くないのは、ポットの水が沸くまでに時間がかかるのと同じで、地面や海水が温まるのに時間がかかるからだったんですね。
太陽の光は6月に一番強くなるけど、その熱が蓄積されて実際に暑くなるのは8月頃。
この1〜2ヶ月の時間差が、夏至と真夏の暑さの違いを生んでいたんです。
今度夏至の日に「あれ、思ったより暑くないな」と感じたら、「ポットの水が温まってる最中なんだな」って思い出してみてください。
そして次に気になるのは「じゃあ、なんで冬至の日が一番寒くないの?」ということかもしれませんね。
実は、これも同じ理由があるんですよ。