7月に入ると、突然「ミーンミーン」「ジリジリ」というセミの大合唱が始まりますよね。
6月まではほとんど聞こえなかったのに、なんで7月になると急に鳴き始めるんでしょうか?
実は、セミたちには「25度」という隠れた合図があったんです。
セミって、いつから鳴き始めるの?
セミの鳴き声を聞くと「あ、夏が来た!」って感じますよね。
でも、よく考えてみると不思議なことがあります。
6月下旬はまだセミの声がほとんど聞こえないのに、7月に入った途端に急に大音量で鳴き始めるんです。
これって、偶然なんでしょうか?
実は、セミには「今だ!」というタイミングを教えてくれる、特別なセンサーがあるんです。
なぜ7月なのか?主な理由
理由1:地中の温度が25度に達するから
セミの幼虫は、長い間土の中で過ごしています。
そして、地中の温度が25度を超えると「そろそろ出番だ!」と判断して、地上に出てくるんです。
これは、セミが長い進化の過程で身につけた、とても賢い仕組みなんですよね。
25度という温度は、セミが活動するのに最適で、しかも一年のうち一番仲間と出会いやすい時期を表しているんです。
理由2:みんなで一斉に出てくる作戦
セミは「一匹だけで鳴いても、メスに気づいてもらえない」ということを本能的に知っています。
だから、同じタイミングで大勢が一斉に出てきて、大合唱をするんです。
これって、まるで学校の文化祭でみんなで合唱するみたいな感じですよね。
一人で歌うより、みんなで歌った方が注目してもらえるという、セミなりの戦略なんです。
理由3:天敵から身を守る効果
たくさんのセミが一度に出てくることで、鳥などの天敵も「こんなにいっぱいいたら、全部は食べられない」という状況になります。
これも、セミの生存戦略の一つなんです。
世界各国のセミはどうなの?
日本以外の国でも、セミは似たような行動をとります。
アメリカには「13年ゼミ」「17年ゼミ」という、13年間や17年間も土の中にいるセミがいるんです。
でも、彼らも温度を目安にして、みんな一斉に出てくるんですよ。
面白いのは、どの国のセミも「一人じゃ寂しいから、みんなで一緒に」という考え方は同じということですね。
関連する面白い豆知識
豆知識1:セミの「温度計」はどこにある?
セミの幼虫は、体の中に温度を感じる特別な器官を持っています。
これが天然の温度計として働いて、「今日は25度を超えた!出るタイミングだ!」と教えてくれるんです。
豆知識2:雨の日はなぜ鳴かない?
セミは雨の日には鳴きません。
これは、雨音で自分の声がかき消されちゃうからなんです。
せっかく大きな声で「ここにいるよ!」とアピールしても、雨音で聞こえなかったら意味がないですからね。
豆知識3:朝によく聞こえる理由
セミの鳴き声は、朝の方がよく聞こえませんか?
これは、朝の方が風が少なくて、音が遠くまで届きやすいからなんです。
セミも「朝の方が効率的にアピールできる」ということを知っているんですね。
まとめ
セミが7月になると急に鳴き始めるのは、地中の温度が25度を超えることを合図にして、みんなで一斉に出てくるからだったんですね。
これは偶然ではなく、セミが長い時間をかけて身につけた、とても賢い生存戦略だったんです。
今度セミの声を聞いたら、「みんなで協力して頑張ってるんだな」って思うと、少し親しみが湧いてきませんか?
そして次に気になるのは「なんでセミの鳴き声って、あんなに大きいの?」ということかもしれませんね。
実は、セミの体には音を大きくする特別な仕組みがあるんです。
これもまた、不思議で面白い話なんですよ。