メールやチャットで、
「了解です」
って返したら、なぜか空気が一瞬止まった経験、ありませんか?
あるいは、
「承知しました」
と返したら、「なんか堅くない?」と言われたことがある人もいるはず。
実はこれ、言葉の正誤ではなく“世代差”の問題なんです。
「了解」と「承知」。
どちらも正しい日本語なのに、なぜこんなにも評価が分かれるのでしょうか?
「了解」と「承知」の違いとは?【意味の基本】
まずは意味から整理しましょう。
「了解」の意味
- 内容を理解した
- 状況を把握した
- カジュアル寄り
例:
- 了解です
- 内容了解しました
「承知」の意味
- 事情を理解したうえで引き受ける
- 相手の意向を受け止める
- 丁寧・改まった表現
例:
- 承知しました
- 承知しております
👉 意味自体は大きくは違いません。
違うのは「丁寧さ」と「距離感」です。
結論|どちらが正しい?間違いはある?
結論から言います。
👉 「了解」も「承知」も、どちらも正しい日本語です。
- 文法的に誤りはない
- 辞書にも問題なく載っている
- 間違い・誤用ではない
それでも評価が割れる理由は、言葉そのものではなく“使われてきた文脈”にあります。
なぜ「了解」は失礼だと思われるようになったのか
昭和〜平成初期のビジネス慣習
40代以上の世代では、
- 「了解」=目下が使う言葉
- 目上には「承知」「かしこまりました」を使う
という感覚が強く刷り込まれています。
これは、
- 軍隊
- 公務員
- 昔の会社組織
での上下関係が背景にあります。
「了解」は“対等・以下”の返事というイメージ
そのため、
上司に「了解です」
と返すと、
- ぶっきらぼう
- 軽い
- 生意気
と受け取られることがあるんですね。
若い世代が「了解」を普通に使う理由
チャット文化の影響
20〜30代では、
- LINE
- Slack
- Teams
など、即レス・短文が基本の文化で育っています。
この環境では、
- 承知しました → 重い
- 了解です → ちょうどいい
という感覚になります。
「了解=失礼」という認識がそもそもない
若い世代にとって、
- 了解=理解したサイン
- 丁寧さは語尾で調整
という認識が主流。
例:
- 了解です
- 了解しました
で、失礼だという感覚自体が存在しないことも多いんです。
実際、辞書ではどう扱われている?
主要な国語辞典では、
- 「了解」=理解すること
- 「承知」=事情を理解して受け入れること
と説明されています。
👉 上下関係による使用制限は書かれていません。
つまり、
- 「了解=失礼」は
👉 辞書的なルールではなく
👉 慣習・感覚の問題
なんです。
現代での安全な使い分け【実践編】
ビジネス・目上の人
- 承知しました
- かしこまりました
👉 無難・安全
同僚・後輩・チャット中心
- 了解です
- 了解しました
👉 問題なし
迷ったときの最適解
実はこれが一番万能です。
👉 「承知しました」
堅すぎず、失礼にもならず、世代差も起きにくい。
よくある質問(FAQ)
Q1:「了解しました」は本当に失礼?
→ 失礼ではありません。
ただし、年配の人の中には違和感を覚える人がいます。
Q2:メールではどちらがいい?
→ 社外・目上には「承知しました」が無難です。
Q3:上司が「了解」で返してくる場合は?
→ 同じ表現で返して問題ありません。
まとめ|「了解/承知」は世代差で揺れた言葉
- どちらも正しい日本語
- 問題は文法ではなく世代感覚
- 若い世代=了解OK
- 上の世代=承知が安心
「了解」と「承知」は、正誤の問題ではなく“距離感の言葉”です。
相手や場面に合わせて選べば、それで十分。
言葉を知っている人ほど、柔らかく使い分けるものですよ。
関連記事

「させていただく」の使いすぎ問題|なぜ違和感が生まれるのか?
「確認させていただきます」は本当に正しい?実は使いすぎると逆効果。「させていただく」の本来の意味と、自然な言い換え例を解説。

「全然大丈夫」は正しい?実は誤用じゃなかった日本語の真実
「全然大丈夫」は誤用じゃない?実は明治時代から使われていた正しい日本語だった。否定専用と言われた理由と、現代日本語の変化を解説。

