失敗した人が立ち直ったとき、
「汚名返上を果たした」
って言いますよね。
でも一方で、
「汚名挽回は間違い!」
と聞いたことがある人も多いはず。
実はこの話、「正しい・間違い」だけでは語れない、日本語の落とし穴なんです。
今回は、「汚名返上/汚名挽回」論争に、きっちり決着をつけます。
「汚名返上」「汚名挽回」の意味とは?【基本整理】
汚名とは?
まず共通部分から。
- 汚名:悪い評判・不名誉な評価
「汚名返上」の意味
- 汚名を返す
- 悪い評判を取り除く
👉 意味として自然
「汚名挽回」の意味
- 挽回:失ったものを取り戻す
👉 直訳すると
「汚名を取り戻す」
=意味がおかしい
ここから「誤用説」が生まれました。
結論|どちらが正しい?
結論から言います。
👉 現代日本語では「汚名返上」が正しい
👉 「汚名挽回」は本来は論理的に不自然
ただし――
ここで終わらないのが、日本語の面白いところです。
なぜ「汚名挽回」は間違いだと言われるのか
理由はシンプルです。
- 挽回=取り戻す
- 汚名=悪い評価
👉 悪い評価を「取り戻す」のは変
このため、国語学・学校教育では
❌ 汚名挽回
⭕ 汚名返上
と教えられてきました。
それでも「汚名挽回」が使われ続ける理由
実は意味が“ずれて再解釈”されている
多くの人は、
- 汚名挽回
= 名誉を挽回する
という 省略・言い換えとして使っています。
つまり、
汚名(を返上して)名誉を挽回する
が、短縮されている状態。
マスコミ・公的文章でも使われてきた
実際に、
- 新聞
- テレビ
- 雑誌
でも長年使われてきました。
👉 その結果、意味が共有されてしまったのです。
辞書はどう扱っている?
ここが重要です。
- 広辞苑:
→ 「汚名挽回」は避けたい表現 - 明鏡国語辞典:
→ 誤用として注意喚起 - 一部辞書:
→ 慣用的用法として言及あり
👉 完全な正解ではないが、使用実態は認められている
現代での安全な使い分け【実践編】
正式・文章・試験・公的場面
👉 汚名返上 一択
会話・口語・カジュアル
👉 汚名返上を使うのが無難
👉 汚名挽回は避けた方が安全
絶対に安全な言い換え
- 名誉挽回
- 評判を回復する
よくある質問(FAQ)
Q1:「汚名挽回」は完全な間違い?
→ 論理的には誤り、慣用的には理解される表現
Q2:使うと恥をかく?
→ 文章では避けた方が無難です。
まとめ|「汚名返上」が正解、理由を知って使い分けよう
- 正しい表現:汚名返上
- 汚名挽回は論理的に不自然
- ただし意味は通じる
- 正式な場では避ける
知っているだけで、日本語の精度が一段上がります。

