重陽の節句(ちょうようのせっく)は、9月9日に行われる「長寿と繁栄」を祝う日。
五節句のひとつとして、菊を用いた風習が今も残る日本の伝統行事です。
重陽の節句とは?
重陽(ちょうよう)とは、「陽の数字である9が重なる日(9月9日)」のこと。
古代中国の陰陽思想では、奇数=陽数とされ、陽が重なる日は縁起が良いとされました。
日本では平安時代に伝わり、菊の花を愛で、長寿を願う行事として定着しました。
意味と由来
- 「重陽」は「陽が重なる」=おめでたい日
- 「菊の節句」とも呼ばれる
- 菊には邪気を払い、寿命を延ばすと信じられていた
平安時代の宮中では「菊の宴」が催され、菊酒(菊を浮かべた酒)を飲み、詩を詠む風習がありました。
2025年の重陽の節句はいつ?
年 | 日付 | 曜日 |
---|---|---|
2025年 | 9月9日 | 火曜日 |
9月9日は固定日です。
敬老の日や秋分の日の前に位置し、秋の行事の始まりとも言われます。
菊の節句と呼ばれる理由
「五節句」のひとつであり、季節の節目を祝う行事のひとつです。
節句 | 日付 | 別名 |
---|---|---|
人日(じんじつ) | 1月7日 | 七草の節句 |
上巳(じょうし) | 3月3日 | 桃の節句(ひな祭り) |
端午(たんご) | 5月5日 | 菖蒲の節句(こどもの日) |
七夕(しちせき) | 7月7日 | 星祭り |
重陽(ちょうよう) | 9月9日 | 菊の節句 |
重陽の節句の行事・食べ物
- 菊酒(きくざけ):菊の花を浮かべたお酒。長寿を祈願
- 栗ごはん:秋の味覚として、栗を炊き込む習慣
- 菊湯:菊を浮かべた湯に入ると邪気払いになると伝えられる
現代での過ごし方とアレンジ
- 菊の花を飾る(黄色・白など)
- 秋の味覚料理を楽しむ
- 家族の健康と長寿を祈る
- SNSで「#菊の節句」「#重陽の節句」をシェアする
五節句のひとつとしての位置づけ
重陽の節句は「秋の節句」として、他の節句に比べて知名度はやや低めですが、日本文化を象徴する“季節の締めくくり”の行事として再注目されています。
まとめ(FAQ付き)
Q1:重陽の節句はいつ?
A:毎年9月9日。2025年は火曜日です。
Q2:なぜ菊を飾るの?
A:菊は邪気を払い、長寿をもたらす花と信じられてきたためです。
Q3:何をする日?
A:菊を愛でて長寿を願う日。菊酒や栗ごはんをいただく風習があります。
📝 覚えておきたい一言
重陽の節句は“菊に願う長寿の祝い”。静かに季節を味わう、秋の節目。