「体育の日」は2020年に「スポーツの日」へ改称され、日付も10月10日固定から10月第2月曜日に変わりました。
「あれ、体育の日ってなくなったの?」
「子どもの頃は10月10日だったのに…」
そんな疑問を持ったことはありませんか?
カレンダーを見て、懐かしい祝日の名前が消えていることに気づいた方も多いはずです。
この記事でわかること
- 体育の日が制定された由来と1964年東京オリンピックとの関係
- なぜスポーツの日に改称されたのか、その3つの理由
- 10月10日が特別だった理由(”晴れの特異日”エピソード)
所要時間:3分で読めます!
この記事は、祝日の名前が変わった理由を知りたい方、子どもに質問されて困っている親御さん、飲み会での雑談ネタを探している方に向けた内容です。
読めば思わず誰かに話したくなる”祝日の雑学”をお届けします。
そもそも「体育の日」「スポーツの日」とは?
体育の日とは?
体育の日とは、1966年に制定された国民の祝日で、1964年10月10日の東京オリンピック開会式を記念して作られた日です。
「スポーツに親しみ、健康な心身を培う」ことを趣旨として、半世紀以上にわたって日本人に親しまれてきました。
当初は10月10日固定でしたが、2000年のハッピーマンデー制度導入により、10月第2月曜日に移動しています。
スポーツの日とは?
スポーツの日とは、2020年に「体育の日」から改称された祝日で、「スポーツを楽しみ、他者を尊重する精神を培うとともに、健康で活力ある社会の実現を願う日」とされています。
ざっくり言うと、昔の「体育の日」が時代に合わせて現代的にアップデートされた祝日です。
名前は変わりましたが、スポーツを通じて健康や交流を大切にするという本質は変わっていません。
なぜ「体育の日」から「スポーツの日」に変わったの?
名称変更の理由①:グローバルな言葉「スポーツ」へ
「体育」という言葉は学校教育のイメージが強く、子どもや学生を連想させるため、より幅広い世代に親しみやすい「スポーツ」という言葉が選ばれました。
「体育」と聞くと、どうしても体育館や体操服を思い浮かべてしまいますよね。
一方、「スポーツ」は競技だけでなく、ジョギング、ヨガ、ハイキングなど、すべての年代が楽しめる活動を包括的に表現できます。
国際的にも「Sport」は共通語として認識されやすいという利点もあります。
名称変更の理由②:日付変更とハッピーマンデー制度
2000年に導入されたハッピーマンデー制度により、体育の日は10月10日固定から10月第2月曜日に移動しました。
この制度の目的は、祝日を月曜日に集約して3連休を作り、国民の余暇を充実させることです。
働き方改革や観光促進の観点からも、連休の増加は経済効果が期待されています。
ただし、10月10日という「晴れの特異日」から離れることには、当時賛否両論がありました。
名称変更の理由③:2020年東京オリンピックを契機に
2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催を契機として、「スポーツの日」への改称が決定されました。
世界的なスポーツの祭典を迎えるにあたり、日本全体でスポーツへの関心を高め、国際的なムーブメントと足並みをそろえる意味合いがありました。
名称を変更することで、新しい時代のスポーツ文化を象徴する祝日として再スタートを切ったのです。
もっと知りたい!体育の日と10月10日の裏話
「晴れの特異日」という伝説
10月10日は「晴れの特異日」として知られ、統計的に晴れる確率が高い日とされていました。
気象庁のデータによると、1964年の東京オリンピック開会式が10月10日に選ばれた理由の一つが、この「晴れやすい」という特性でした。
実際、過去の気象データを見ると、10月上旬から中旬は秋晴れが続きやすい時期です。
ただし、科学的に「特異日」と呼べるほどの明確な根拠は薄く、むしろ経験則や偶然の積み重ねという側面が強いとも言われています。
1964年東京オリンピック開会式の感動
1964年10月10日、国立競技場で行われた東京オリンピック開会式は、戦後日本の復興を世界に示す歴史的瞬間でした。
青空の下、聖火ランナーが最終走者として登場したシーンは、今でも語り継がれる名場面です。
この日を記念して2年後に制定されたのが「体育の日」だったのです。
日本独自の祝日文化
実は「体育の日(スポーツの日)」は日本独自の祝日です。
スポーツに関連する祝日を持つ国は珍しく、オリンピックという世界的イベントをきっかけに祝日を作った例は、国際的に見てもユニークです。
日本人の健康志向や集団行事を大切にする文化が反映されていると言えるでしょう。
「体育の日」と「スポーツの日」の違いを整理
両者の違いを表で比較してみましょう。
項目 | 体育の日 | スポーツの日 |
---|---|---|
制定年 | 1966年 | 2020年 |
日付 | 10月10日(2000年以降は第2月曜) | 10月第2月曜日 |
意味 | スポーツに親しみ、健康な心身を培う | スポーツを楽しみ、他者を尊重し、健康で活力ある社会を築く |
背景 | 1964年東京オリンピック記念 | 2020年東京オリンピック契機 |
印象 | 学校の体育・運動会 | あらゆる世代のスポーツ活動 |
ポイント:名称が変わっても、「スポーツを通じて心身を健康にする」という祝日の本質は一貫しています。
時代に合わせて表現が進化したと考えるとわかりやすいですね。
まとめ
覚えておきたいポイント
- 体育の日は2020年に「スポーツの日」へ改称された
- 名称変更の理由は、「体育」よりも「スポーツ」の方が幅広い世代に親しみやすく、国際的にも通じやすいから
- 日付は2000年から10月第2月曜日に固定(ハッピーマンデー制度)
- 10月10日は1964年東京オリンピック開会式の日で、「晴れの特異日」としても知られていた
- 2020年東京オリンピックを契機に、新しい時代のスポーツ文化を象徴する祝日として生まれ変わった
この雑学が使えるシーン
子どもに「体育の日ってなくなったの?」と聞かれたとき、飲み会での祝日トークで盛り上がりたいとき、カレンダーを見て「あれ?」と思った同僚との会話で。
FAQ(よくある疑問)
Q1:体育の日はいつまであったの?
体育の日は2019年まで存在しました。2020年からスポーツの日に改称されています。
2019年10月14日(第2月曜日)が、「体育の日」としての最後の祝日でした。
翌年2020年からは正式に「スポーツの日」となり、カレンダーやスケジュール帳の表記も変更されています。
Q2:なぜ10月10日だったの?
10月10日は1964年東京オリンピック開会式が行われた日であり、統計的に晴れやすい「晴れの特異日」としても知られていたからです。
オリンピックという国家的イベントを記念するとともに、秋晴れの清々しい季節にスポーツを楽しむのにふさわしい日として選ばれました。
ただし2000年以降は、ハッピーマンデー制度により10月第2月曜日に移動しています。
Q3:スポーツの日の英語表記は?
スポーツの日の英語表記は「Sports Day」です。
シンプルで国際的にも理解しやすい表現になっています。
海外の方に日本の祝日を説明する際にも使いやすい名称ですね。
Q4:体育の日とスポーツの日、どっちが正しい?
現在の正式名称は「スポーツの日」です。
2020年以降は「スポーツの日」が法律上の正式な祝日名です。
ただし、長年親しまれてきた「体育の日」という呼び方が今でも残っているため、会話の中では両方使われることがありますが、公式には「スポーツの日」が正解です。