十五夜と十三夜は別々の月見行事で、由来やお供え物が違います。両方あわせて楽しむのが日本の伝統です。
「十五夜と十三夜って同じもの?何が違うの?」と思ったことはありませんか?
実は、この2つの月見行事には明確な違いがあり、それぞれに深い意味が込められています。
この記事でわかること
• 十五夜と十三夜の違い(起源・意味)
• それぞれのお供え物の意味
• 両方を行う文化的背景
3分で読めます!
この記事はこんな人向け
「子どもに説明したい」「行事を楽しみたい」「雑学を知りたい」方にぴったりの内容です。
十五夜そのものの由来を詳しく知りたい方は、まず「十五夜とは?2025年はいつ?由来とお月見の意味」をご覧ください。
十五夜とは?【中秋の名月】
十五夜は旧暦8月15日の夜に行う月見行事で、「芋名月」とも呼ばれます。
平安時代に中国から伝わった観月文化が起源で、貴族の間で月の美しさを愛でる風流な行事として始まりました。
庶民の間では、秋の収穫への感謝を込めた実用的な意味も加わり、里芋をお供えすることから「芋名月」と呼ばれるようになりました。
お供え物の定番は月見団子とススキ。
団子は収穫物を象徴し、ススキは稲穂の代わりとして豊作への願いを込めて飾られます。
詳しい十五夜の意味や2025年の日程については、十五夜の完全ガイドで解説しています。
十三夜とは?【日本独自の後の月】
十三夜は旧暦9月13日の夜に行う月見行事で、「栗名月」「豆名月」とも呼ばれます。
十五夜とは異なり、十三夜は日本独自の風習です。
江戸時代に庶民の間で定着し、この時期に収穫される栗や枝豆をお供えすることから「栗名月」「豆名月」という名前がつきました。
十三夜は「後の月」とも呼ばれ、十五夜に次ぐ美しい月として親しまれています。
月の形も完全な満月ではなく、少し欠けた状態で、その儚い美しさが日本人の美意識に合っていたとされています。
十五夜と十三夜の違いまとめ【比較表で解説】
起源の違い
項目 | 十五夜 | 十三夜 |
---|---|---|
起源 | 中国から伝来 | 日本独自の風習 |
時期 | 平安時代〜 | 江戸時代〜 |
性格 | 国際的な行事 | 日本オリジナル |
お供え物の違い
項目 | 十五夜 | 十三夜 |
---|---|---|
メイン | 月見団子・里芋 | 栗・枝豆(大豆) |
植物 | ススキ | 萩・桔梗など秋の七草 |
別名 | 芋名月 | 栗名月・豆名月 |
呼び名と意味の違い
十五夜は「中秋の名月」として格式高い印象があるのに対し、十三夜は「後の月」として親しみやすい印象があります。
十五夜が満月の圧倒的な美しさを楽しむなら、十三夜は少し欠けた月の情緒を味わう、より日本的な感性の行事といえるでしょう。
十五夜と十三夜を両方行う意味【片見月は縁起が悪い?】
両方の月見を楽しむのが「縁起が良い」とされていました。
江戸時代から、十五夜と十三夜の両方を見ることを「二夜の月」と呼び、縁起の良いこととされてきました。
逆に、どちらか一方だけを見ることを「片見月」と呼び、縁起が悪いとされていました。
現代では迷信として気にしない人も多いですが、日本の季節感を大切にする意味でも、両方の月見を楽しんでみてはいかがでしょうか。
それぞれ異なる魅力があり、秋の夜長を2回楽しめる素敵な文化です。
「片見月って本当に縁起が悪いの?」という疑問については、片見月の真実と現代の考え方で詳しく解説しています。
もっと知りたい豆知識【深掘り情報】
なぜ十三夜は日本独自?
中国では十五夜(中秋節)は盛大に祝いますが、十三夜に相当する行事はありません。
これは、日本人が月の完全性よりも「不完全な美しさ」「儚さ」を好む美意識を持っているからとされています。
現代の十三夜事情
2025年の十三夜は11月2日です。
十五夜ほど知名度は高くありませんが、近年は和菓子店や料亭などで十三夜の特別メニューを提供するところも増えており、日本の伝統文化として見直されています。
地域による違い
関東では栗を重視し、関西では枝豆(大豆)を重視する傾向があります。
また、沖縄では旧暦を重視する文化が残っているため、本土よりも十三夜の認知度が高い地域もあります。
✅ まとめ
- 十五夜=中秋の名月(旧暦8月15日)、十三夜=後の月(旧暦9月13日)
- 起源:十五夜は中国伝来、十三夜は日本独自の文化
- お供え物:十五夜は団子・里芋、十三夜は栗・枝豆
- 両方行うと縁起が良いとされ、片方だけは「片見月」として避けられていた
==十五夜と十三夜は「セットで楽しむ月見行事」として、秋の夜長を2倍楽しみましょう!==
❓ FAQ
Q1:十五夜と十三夜は同じもの?
いいえ、別々の月見行事です。
十五夜は旧暦8月15日、十三夜は旧暦9月13日に行い、由来もお供え物も異なります。
十五夜は中国由来、十三夜は日本独自の文化という大きな違いがあります。
Q2:十三夜はどんな意味がある?
日本独自の風習で、栗や枝豆を供える秋の月見行事です。
「後の月」とも呼ばれ、十五夜に次ぐ美しい月として江戸時代から親しまれています。
完全な満月ではなく少し欠けた月の美しさを愛でる、日本的な美意識の表れです。
Q3:どちらか片方だけでもいい?
昔は縁起が悪いとされていました(片見月)。
江戸時代から両方見ることが良いとされ、片方だけだと縁起が悪いと考えられていました。
現代では迷信として気にしない人も多いですが、両方楽しめると季節感をより深く味わえます。
Q4:十三夜のお供え物は何がいい?
栗、枝豆(大豆)、萩などの秋の草花が定番です。
地域によって栗重視(関東)か枝豆重視(関西)かの違いがありますが、どちらも収穫の季節にちなんだお供え物です。
現代では市販の和菓子でも十分です。
関連記事
