「ナヨンちゃん事件(チョドゥスン事件)」は、韓国で実際に起きた、8歳の少女に対する児童強姦致傷事件です。
韓国では少女に対する暴行事件が多く、背景には警察の対応の問題、刑罰の軽さなど、韓国社会の問題など、様々な要因があります。
少女への暴行事件を、韓国の大きな社会問題と考えている映画業界の関係者が非常に多いことから、日本では考えられないような描写で作られた、少女への暴行事件を題材にした映画作品が目立つのです。
その中でも、とりわけ事件の異様さ、酷さでは韓国史上最悪の暴行事件とも言われる「ナヨンちゃん事件(チョドゥスン事件)」。
今回はナヨンちゃん事件(チョドゥスン事件)、犯人、被害者の現在についてまとめました。

この記事の内容は、これが実際に8歳の少女に行われた内容なのか…人間のやることなのか…韓国司法の異常さをまざまざと感じるものとなっています。想像以上に残酷な内容ですので、読む自信のない方、知りたくない方は違う記事をご覧くださいね。
ナヨンちゃん事件(チョドゥスン事件)をモチーフにした映画も公開されていますよ!
ナヨンちゃん事件(チョドゥスン事件)とは
この「ナヨンちゃん事件(チョドゥスン事件)」は、司法の在り方に欠陥があるとされ、韓国刑法への批難を集めたことでも有名な韓国史上最悪の事件です。
私のあくまでも個人的な意見ですが、韓国映画「ハン・ゴンジュ17歳の涙」のモチーフとなった実際の事件、密陽(みりゃん)女子中学生集団性暴行事件以上にありえない異常性と残酷性を兼ね備えた凄惨な事件だと思っています。
では「ナヨンちゃん事件(チョドゥスン事件)」について紹介していきます。
「ナヨンちゃん事件(チョドゥスン事件)」は8歳の少女に対する児童強姦致傷事件
事件は2008年12月11日朝8時30分、大韓民国・京畿道安山市檀園区で起きました。
韓国史上最悪となる非常に残酷な児童強姦致傷事件です。
「ナヨンちゃん事件(チョドゥスン事件)」では、犯人であるチョ・ドゥスンという56歳の男が8歳の少女に対して、非常に残虐な行為を行いました。
裁判では最高刑が求刑されましたが、男性は以前にも多くの前科があり、事件当時前科17犯でした。
しかし、彼が酒に酔っていたためか、比較的軽い判決が下され、これが当時韓国だけでなく、中国でも話題となりました。
「ナヨンちゃん事件(チョドゥスン事件)」は、韓国の司法制度に欠陥があるとされ、韓国刑法に対する批判を浴びることとなったのです。
「ナヨンちゃん事件(チョドゥスン事件)」は被害者の名前ではない
当初事件は「ナヨンちゃん事件」とされて報道されていましたが、事件につけられた名前「ナヨン」は被害者の仮名であって、実名ではありません。
しかし、事件の残虐性、および、加害者へ刑の軽さに対するネット上の批判から、被害者ではなく加害者に焦点を当てるべきだとの意見が広まり、現在は犯人の名前である「チョ・ドゥスン事件」と呼ばれています。
「ナヨンちゃん事件(チョドゥスン事件)」の詳細
事件は2008年12月11日の朝起きました。
チョ・ドゥスンという56歳の男性が酒に酔っていた状態で、安山市檀園区の教会の前の路上で、当時8歳のキム・ナヨンちゃん(仮名)を見つけました。
ドゥスンは児童に声をかけ、教会に行くように言ってトイレに連れ込みました。
彼は性的な行為を求めましたが、児童が拒否すると激しく暴行を加え、児童が泣き叫ぶと首を絞めて気絶させました。
ドゥスンは肛門性交を行った後、発覚を恐れて児童の肛門に便器のつまり解消のための器具を入れ、精液を吸い取ろうとしました。
その際に、内臓が壊死し、児童は脱腸などの重篤な身体的な障害を負ったのです。
また、男は少女の頭部などを教会の井戸水で洗ったため、雑菌による視力低下や鼻腔炎、内耳炎も発症しました。
その後、ドゥスンは水道を流しっぱなしにして少女を放置し、そのまま逃げようとしましたが、近くにいた通行人が児童の声を聞き、助けを呼びました。
警察が駆け付けて、ドゥスンを逮捕し、少女は病院に搬送されました。
この「ナヨンちゃん事件(チョドゥスン事件)」は大きな衝撃を与え、韓国社会では憤りと怒りが広がりました。
多くの人々が「ナヨンちゃん事件(チョドゥスン事件)」の犯人に対して厳罰化を求め、法制度の改善を訴えました。
また、被害者であるナヨンちゃんの家族や関係者は心身ともに大きな苦痛を経験し、事件後も長い闘いを強いられました。
「ナヨンちゃん事件(チョドゥスン事件)」の判決と韓国社会への影響
裁判では、ドゥスンは児童強姦致傷罪で起訴されました。
一審では、ドゥスンに対して懲役12年の判決が下されましたが、社会からは軽すぎるとの批判が相次ぎました。
その後、検察が控訴し、二審では懲役24年に刑が重くされました。
「ナヨンちゃん事件(チョドゥスン事件)」は、韓国社会において児童の性犯罪問題や司法制度の問題を浮き彫りにしました。
「ナヨンちゃん事件(チョドゥスン事件)」をきっかけに、韓国では児童保護のための法改正や犯罪被害者支援の強化などが進められました。
また、社会的な意識の向上や性犯罪への厳罰化を求める声も高まりました。
「ナヨンちゃん事件(チョドゥスン事件)」の被害者の現在
結果として、ナヨンちゃんは最低でも全治8週間の怪我と鼻骨骨折を含む身体的な損傷を受け、肛門と膣の80%を失うなど、重大な身体障害を負いました。
「ナヨンちゃん事件(チョドゥスン事件)」による苦痛は精神的なものだけでなく、永続的な身体機能の喪失は、たった8歳の少女にとっては非常に重い負担です。
彼女は今でも両親や周囲のサポートなしでは生活することができず、重篤な障害に直面しています。被害者であるナヨンさんは、心身ともに深い傷を負ったまま、2023年で23歳になりました。
事件後、彼女は心理療法や人工肛門手術を受け、排泄のために1年以上も袋を使用する必要がありました。
その後の手術により、彼女の肛門機能は一般的な70%程度まで回復し、子宮と卵巣の機能も取り戻すことができ、自然妊娠も可能になったとされています。手術費用は全て病院が負担しました。
また、チョ・ドゥスンが釈放される1ヶ月前に、被害者の家族の引っ越し費用のために寄付が集まり、3億700万ウォンが集められました。
そして、大学生になったナヨンさんは、自身が受けた恩を返すために医師を目指す意向を示しています。
「ナヨンちゃん事件(チョドゥスン事件)」は映画化されている
「ナヨンちゃん事件(チョドゥスン事件)」は、「ソウォン/願い」というタイトルで2013年に公開されています。
「ナヨンちゃん事件(チョドゥスン事件)」は、事件の異常さ、残酷さでは、数ある少女暴行事件の中でも史上最悪とも呼ばれ、韓国社会のさまざまな問題を浮き彫りにしています。
しかし、「ソウォン/願い」は被害少女とその家族の再生をも描いた作品となっていて、日本人でもさまざまなことを考えさせられる作品となっています。
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