「26年」映画は韓国の歴史のタブーである実話をモチーフにした韓国映画です。
今回は映画のネタ元となった韓国の歴史のタブーである実話の事件、エンドロールやラスト、キャストやあらすじ、ネタバレ感想も紹介します。
「26年」映画は実話モチーフ!
韓国映画「26年」は、1980年5月18~27日に韓国で起きた「光州事件」をモチーフにした映画です。
1980年5月に民主主義を擁護する抗議運動が韓国全土で広がり始め、そのデモの中心が光州でした。
その抗議を止めるため、空挺部隊が数千人動員されたとか。
そして、5月21日になると抗議者に軍が発砲する事態にまで発展。
さらに、投入された軍が、無差別の暴力、拷問、性的暴行、処刑まで行ったのではないかという疑いまでも。
事件の犠牲者は公式発表では官民あわせて死者191人、重軽傷者852人とされているものの、死者だけで2000人を超えたという説もあります。
「26年」映画のエンドロールやラストは?
韓国映画「26年」の見どころは、冒頭の「光州事件」が起きた当時をアニメーション映像で表している部分です。
不気味でおどろおどろしいアニメ映像が数分間続きます。
内臓や血が飛び散り、目の前で死んでゆく家族を、どうすることもできない苦しみが痛いほどに伝わります。
ミジンの狙撃の腕は、本来であれば、人を殺すためにあるものではありませんでした。
しかし「光州事件」で妻を亡くしたミジンの父は、「光州事件」関連の事件で焼死してしまいました。
ミジンは抑えられない怒りを銃の引き金にこめてしまいます。
ジンベたちの乱闘シーンも見応えがありますが、背景には彼らが抱えるとてつもなく大きな闇があります。
逃げ出したくなるような状況で、同じ思いの仲間と目的を達成しようと奮闘します。
「光州事件」は、実際の事件のためはっきりした結末は避けられています。
ラストシーンは、ミジンのライフルの音と共に、エンドロールに入るという異質な終わり方をしますが、それも含めて興味深い映画だと思います。
「26年」映画の配信情報は?
2023年5月現在、韓国映画「26年」は動画配信されていません。
また、TSUTAYAにも、DVDレンタルでの取り扱いもありませんでした。
韓国のタブーを描いた作品のせいなのでしょうか…理由ははっきりわかりませんが、どこにもみあたりませんでした。
「26年」映画の主なキャスト
ジンベ役/チング
俳優、1980年生まれ、ソウル特別市出身
韓国ドラマ
- 太陽の末裔
- アンタッチャブル
- リーガルハイ
韓国映画
- バトルオーシャン海上決戦
- セシボン
- ワンライン など
ミジン役/ハンヘジン
女優、1981年生まれ、全羅南道出身
韓国ドラマ
- いばらの鳥
- シンドローム
- 私の愛、あなたの秘密
- 外出
韓国映画
- 容赦はしない
- 傷だらけのふたり など
ジョンヒョク役/イムスロン
アイドル(2PM)、1987年生まれ、ソウル特別市出身
韓国ドラマ
- 個人の趣向
- 天命
韓国映画
- アコースティック
「26年」映画のあらすじ
1980年ある3人家族の暮らす家に突然軍が訪れ、発砲しました。
弾は母親の額を貫通しました。
外では逃げまどう人々に軍の無差別な虐殺行為が起きており、子供や女の人、老人など関係なく銃口が向けられ多くの市民が死にました。
「光州事件」で、姉や父を殺された遺族たちは、長い間軍に襲われる恐ろしいトラウマに苦しめられながら生きていました。
「光州事件」で家族を失った遺族たちが結託し、当時の首謀者である元大統領を暗殺するために集まります。
遺族たちの中には、当時の恐ろしい光景や死んだ家族の幻覚を見るものや、精神疾患を負った母親に怪我をさせられる者もおり、皆それぞれの憎しみを胸に準備をしていきますが…
「26年」映画のネタバレ含む感想
「光州事件」について日本人はほとんど詳しくは知らないと思います。
銃弾が窓ガラスを突き破り、赤ちゃんをおんぶしたお母さんの額に当たったことを皮切りに、虐殺はどんどんと進んでいきました。
アニメーション映像に置き換えられて進む冒頭の数分間は、まるで地獄を見ているようでした。
「光州事件」のあった1980年から少しずつ現代に進んでいく中で、テレビで元大統領の姿を見ただけで、怒り狂う人や軍人を見ると、恐怖から襲い掛かる人など、人々に与えた恐怖が何年たっても拭えていないことが、物語から分かり、遺族の長い苦しみが分かりました。
ジンベはヤクザですが、仲間思いの男性です。
ミジンは狙撃の選手でしたが、夢は叶わず作戦に参加します。
計画はなかなか上手くは行かずに、ミジンは元大統領をあと少しのところで仕留め損ねて、手に大怪我を負います。
ジンベたちに助けられて、命は取り留めますが、ひどく塞ぎ込みます。
復讐を果たすために、ジンベたちは元大統領の自宅を襲撃し、自宅内で乱闘になります。
その頃ミジンは、誰も気がつかないくらい、高所のクレーンの上から、元大統領の自宅を狙撃する準備をしていました。
「26年」は長い作品ですが、冒頭からラストシーンまで目が離せない面白さがありました。
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